総入れ歯の作り方

現在状態の把握

患者さんがどのような悩みを入れ歯に対してお持ちなのかを把握します。患者さんからの問診、お口の中の状態、お口の周りの筋肉の状態、現在使われている入れ歯の状態 などから集めた情報を正確に診断します。
        
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最初の型取り

1回目の型取りはアルジネートという、主にピンクの印象材と、既成の金属のトレーを使うことが多いです。そのため、大雑把な型取りになりがちです。2回目の型取りの土台になるので、最低限正確に型を取る必要があります。
        
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2度目の型取り

1回目の型取りで作成した模型で、2回目に作るトレーを作成します。このトレーは患者さん専用のトレーなので既成のトレーよりより正確に型を採れます。患者さん専用のトレーにワックスを巻きつけて、入れ歯の辺縁の位置がどこまで必要かを決めていきます。総入れ歯のときは、安定の良い入れ歯を作るためにとても重要です。それは、総入れ歯には部分入れ歯のようにバネがつかないので入れ歯の吸着で安定させるからです。入れ歯の辺縁が適切に設定されていないと、入れ歯が安定せず吸着しません。よく吸い付く入れ歯は辺縁の位置決めがとても重要になります。
        
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咬み合わせの位置を取ります

2回めに採った型取りで模型を作成します。この模型で咬合床という噛み合わせを決める装置を作ります。ロウの部分を温めて、噛み合わせの位置と高さを決めます。患者さんにとって、最適の位置と高さを決めていきます。
        
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ろうの入れ歯を試し入れします

ロウの入れ歯で実際に歯を並べた状態を見ていただきます。まず、前から見たときの見た目はイメージ通りかを確認してもらいます。何度でも修正できるので、患者さんのイメージに近づけていきます。このとき再度、咬み合わせの位置と高さを確認します。ズレがあるような修正します。
歯の形と色について
        
 

完成した入れ歯を入れます

入れ歯が完成したら、患者さんのお口の中に入れます。痛みがないかを確認します。痛みがあるようなら、痛みがある部分と接する入れ歯の裏側を少し削って調整します。しっかりと噛めるかも調整します。入れ歯を完成するときに微妙にズレることがあるからです。
        
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